2017.9.2 大学のテラスの隅で彼女と話すことになって1週間が経った。 相変わらず夜になると孤独感はあるものの充実した毎日を送っている実感はあった。彼女は本当に明るくて心底優しい人で、私の心に光を与えてくれる存在だ。今まで出会った人と違い本当に友達と呼べる存在。でも、不安はある。 ･ 「ねぇねぇ、私がレズだって言ったらどうする？」 この質問を今まで何人にしてきただろう。そう、この私の人と違う部分はなかなか人に受け止めて貰えない。そうわかってからこの質問で人を試すような人間になってしまった。 今まで言われてきた言葉が、頭を巡る。 「えー、レズなの？ガチで？もったいな笑」 「男の子好きじゃないの？変なのー」 怖い。たった一言なのに。それなのに。聞くのが、こわい。 ･ 「いいと思う。」 「…え？」 下を向いていた目線を前に向けるといつもの笑顔で彼女は言った。 「恋愛に性別なんて関係ないよ。好きな人できたらいつでも相談乗る」 思いがけない言葉に、ボロボロと涙が出てきた。ずっと言われたかった言葉。私のこの、心の奥底の闇をそっとすくい上げてくれるような、優しい言葉。 溢れ出る涙は止めようと思っても、全然止まらなかった。 「あ、あれ？変だな、あは、ごめん、」 どうしよう。恥ずかしい。こんなつもりじゃ。とにかく必死に服で目元をゴシゴシ擦る。 ギュッ その瞬間、全身をなにか柔らかいものに包まれた。 「辛かったね」 彼女が私をやさしく、抱きしめながら言った。 私はもう、我慢できなかった。ひたすら周りの目も気にせず泣き続けた。 ずっとひとりぼっちだった。誰にも理解されないこの悩みと共に私はずっと。 でも、今日、初めて、理解してくれる、友達に会えた。 ･ ･ ･ ･ 先日投稿したものを漫画として表紙を作ってまとめることにしました！再投稿失礼します┏○┓

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