. 『死ぬわけじゃない』 前回の歯医者からちょうど一週間後、娘と二人で歯医者に行ってきた。 その日たまたまキャンセルが出て、娘の希望の女医さんに治療してもらえることに。 虫歯の進行が心配で一日でも早く診てもらいたかったから、有り難かった。 その2日前にも治療の練習のために歯医者へ。 その時娘はしっかり口を開けて、風や水が出る器具に抵抗することもなく、歯科衛生士さんから「これだけ上手にお口を開けれていれば大丈夫!きっと治療できるよ」と言われて、親子共にホッとして帰ってきた。 次こそ大丈夫、きっと虫歯を治せる。 そして土曜日。 今回は、前回を上回る1時間半もの間、診察ベッドの上で頑張った。 麻酔をする時、口を開けてグッと堪えようとする娘。でも、先生が持つ麻酔針が顔に近づくと顔を動かしてしまう。 娘は頑なに、目にタオルをかけられるのを拒んだ。 顔を動かさないようにスタッフさんが顔を触るのも嫌がった。 そうなると、娘自身に目を瞑っていてもらわないといけないのだけれど、娘はどうしても薄目で先生の手の動きを見て、手が近づくと顔をそむけて口を閉じてしまう。 その繰り返しが何度も何度も続いた。 先生も、あの手この手で何とか娘の恐怖心を取り除こうとしてくれた。でもやっぱり駄目で。 先生が「また今度にしようか」というと首を横に振る。 虫歯を治したいんだよね。娘自身もそう思ってる。 虫歯を治したい気持ちと、麻酔が怖いという恐怖が闘っていた。 最後、麻酔ができそうで先生が針を近づけた瞬間に、娘が怖くて手で払いのけようとし、その弾みで針が娘の頬を掠って少し出血してしまった。 娘はびっくりして泣き出し、先生も治療は諦め、虫歯進行止めの薬を塗って、しばらく日にちをあけてまた歯医者に慣れるところから練習することに。 . . 今回も虫歯は治せなかった。 でも、一つ大きな変化があった。それは、娘ではなく私の気持ち。 私は今回、治療できない娘に対して、前回ほど落ち込んだりイライラしたりしなかった。 娘に「今日もたくさん頑張ったね」と素直に言えた。 今回、娘の様子を見守りながら私はずっと心の中で 「治療できなくても死ぬわけじゃないから大丈夫。今日が無理でも何とでもなる。」と唱えていた。 そしたら不思議と、苛立ちや落胆が減り、頑張っている娘に目が行った。 期待しないで信じるって、こういうことなのかな、とふと思った。 別に、今日治療ができなくたっていい。 もちろん、娘のためにも虫歯は早く治してほしいけど、いつかは治療できる日が来るんだろうし、仮に神経を抜くことになっても、まだ乳歯なんだから。痛みが出てきたらその時悩もう。 きっと何とかなる。 そういう風に、私自身が前向きに気持ちをシフトしたら、すごく心が軽くなった。 優しい言葉で励まし続けても、「ずっとお菓子食べられなくなるよ」と脅したり虫歯の恐ろしさを話しても、娘は治療できなかった。 それなら、娘を変えようとするのではなく、まずは自分の気持ちを変えようと思った。 私のマイナス感情は明らかに娘に伝わる。 言葉の節々にも現れるし、表情にも出てしまう。 頑張っているのにできなくて苦しいのは娘も同じなのに、私は自分の感情をコントロールできずに、更に娘を追い込むような言動を取っていたことに気づいた。 結果を急ぎすぎていたから。 早く自分が安心したくて。 焦ったって変わらない。 そして、心配すればするほど不安は膨らむ。 それなら「死ぬわけじゃない」と唱えてまずは私が前を向く。 そして、できることを積み重ねていく。 おやつや食習慣を見直す、歯磨きの時にフロスも使う、頻繁に歯医者に通う、口内ケアをする、など。 今娘と続けていること。 これは、虫歯と向き合い、歯の大切さを再認識するいい機会だから。 大丈夫だよ。 死ぬわけじゃないんだから。 一歩一歩。 2019.11.16 #虫歯#治療#麻酔#麻酔が怖い #痛みに弱い#小学一年生#シャボン玉#不安#死ぬわけじゃない#大丈夫#マインドコントロール#HSC#ひといちばい敏感な子 #ハイリーセンシティブチャイルド#前向きに#前向きになれる言葉 #大丈夫#リステリン#食習慣
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